感性を磨く アートの一歩タピオ・ヴィルカラ《カンタレッリ》

東京ステーションギャラリー・冨田館長がやさしく解説。

アートイメージ1
タピオ・ヴィルカラ《カンタレッリ》1946年 Collection Kakkonen. © Rauno Träskelin
©KUVASTO. Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2024 C4780

ヴィルカラの代表作で考える、アートにおける自由とは

アートは制約のない自由なもの、なんて思っていませんか?実際にはアートは制約だらけ。中でも素材の制約は大きい。
絵には画材の、彫刻には材質(大理石、木、ブロンズなど)の制約があります。ガラスという素材は特に扱いにくい。
形を作るには高熱を加える必要があり、ドロドロしているので作業は困難を極め、冷めるとすぐ固まる。おまけに壊れやすい。
絶対的な不自由の中で、この作品は何と自由な形をしていることか。そう、アートは制約の中でも限界のない自由を表現できるのです。

初心者はここに注目!

流れるような美しい曲線は、ガラスならではの表現だ。その伸びやかさや形の面白さを楽しもう。

「タピオ・ヴィルカラ 世界の果て」
●会期=2025年4月5日(土)~6月15日(日)
●会場=東京ステーションギャラリー
●入館料=一般1,500円ほか

冨田館長イメージ1️

冨田 章
東京ステーションギャラリー館長。雪国新潟で産湯を使い、南国別府で温泉に浸かって育つ。学芸員歴は35年を超え、関わった展覧会は数知れない。近著に『旅する印象派』(東京美術)がある。

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