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感性を磨く アートの一歩<<金魚を見る子供>>1928年 東京国立近代美術館

東京ステーションギャラリー・冨田館長がやさしく解説。

アートイメージ1
小林徳三郎《金魚を見る子供》1928年 東京国立近代美術館

筆を止める勇気

細かく丁寧に描きこんでいるからといって、いい絵であるとは限りません。描き過ぎたためにダメになってしまう絵もあるのです。今回の作品は、絶妙なタイミングで制作を止めたことで傑作になった好例であると私は考えています。たとえば金魚は、もっと細かく描くこともできたはずです。でもこれ以上描きこむと、印象が強くなり過ぎて絵の中で浮いてしまいます。少年の顔も、これ以上一筆でも入れたら、微妙な表情が崩れてしまうでしょう。

初心者はここに注目!

あっさり描かれているのに、空間が的確に把握されていて、少年と金魚鉢の存在感が伝わってくる。これぞプロの仕事だ。

「小林徳三郎」
東京ステーションギャラリー
●会期=2025年11月22日(土)~2026年1月18日(日)
●入館料=一般1,300円ほか

冨田館長イメージ1️

冨田 章
雪国新潟で産湯を使い、南国別府で温泉に浸かって育つ。学芸員歴は35年を超え、関わった展覧会は数知れない。近著に『旅する印象派』(東京美術)がある

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