エキマチ平成史 ~日本橋~

“東京駅周辺=ビジネス街”だけじゃない。
多彩な商業施設やイベントが生まれ、今や世界的にも感度の高いエリアへ──。
ヨコにもタテにも大きな変貌を遂げた、エキマチエリアの平成を振り返ります。

編集協力=小野 和哉(都恋堂)、篠賀 典子 文=篠原 美帆、福元 駿(都恋堂)、篠賀 典子

伝統と革新を融合しながら生まれ変わる日本橋

江戸時代には魚河岸や商店が並ぶ商業の町として栄えた日本橋エリア。呉服店「白木屋」に始まり336年の歴史を誇った「日本橋東急」が閉店し、跡地に『コレド日本橋』が誕生した。『コレド室町』3棟がこれに続き、老舗の名店が新業態で開店。長い歴史の面影を宿す日本橋ならではの変遷をたどっている。また「日本橋桜フェスティバル」「アートアクアリウム展」など、花見や金魚観賞といった伝統文化と先端のデジタルアートを巧みに両立させたイベントも誕生した。日本橋を覆うように走る首都高を地下化する計画も発表されており、令和2年(2020)の東京五輪以降に着手の見込みだ。

日本橋年表

平成10年(1998)  国内初の『ポケモンセンター』が日本橋に開店。移転を2度行い、現在は『日本橋髙島屋S.C.東館』で営業中
平成11年(1999) 「東急百貨店日本橋店(旧白木屋)」閉店
            日本橋が箱根駅伝の復路コースに
           「日本橋」が国の重要文化財に指定。国道の道路橋としては初めて
平成16年(2004)  東急百貨店日本橋店跡地に『コレド日本橋(日本橋一丁目三井ビルディング)』開業
平成22年(2010) 『コレド室町(室町東三井ビルディング)』開業
平成23年(2011)  夏の風物詩「アートアクアリウム展」スタート
平成26年(2014)  貞観年間(859~876年)鎮座の古社・福徳神社社殿再建
            春の恒例「日本橋桜フェスティバル」スタート
平成28年(2016)  リオ五輪、パラリンピック選手ら87名のメダリストによるパレード、沿道に80万人(銀座~日本橋)
平成30年(2018) 『日本橋髙島屋S.C.新館(日本橋髙島屋三井ビルディング)』開業

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    • 【H11・閉店】東急百貨店日本橋店(旧白木屋)

    【H11・閉店】東急百貨店日本橋店(旧白木屋)

    前身である白木屋は寛文2年(1662)呉服反物を扱う店として創業。以来、東急との合併などを経ながら長く親しまれてきた。(写真提供=共同通信社)

    • 【H16・開業】コレド日本橋(日本橋一丁目三井ビルディング)

    【H16・開業】コレド日本橋(日本橋一丁目三井ビルディング)

    東急百貨店日本橋店跡に誕生した。商業ゾーン・コレド日本橋は「CORE(中心・核)+EDO(江戸)」の造語で「江戸の中心」を意味している。(写真提供=三井不動産)

    • 【H30・開業】日本橋髙島屋S.C.新館(日本橋髙島屋三井ビルディング)
    • 【H30・開業】日本橋髙島屋S.C.新館(日本橋髙島屋三井ビルディング)

    【H30・開業】日本橋髙島屋S.C.新館(日本橋髙島屋三井ビルディング)

    地上32階、地下5階、延床面積約14万8,000m2の日本橋髙島屋三井ビルディングには下層部に『日本橋髙島屋S.C.新館』(写真中央の本館隣)がオープン。(写真提供=三井不動産)
    百貨店として日本初の重要文化財に登録された歴史的価値の高い建物を残しながら、周辺を開発。

    • 【平成に再建!】福徳神社(芽吹稲荷)

    【平成に再建!】福徳神社(芽吹稲荷)

    徳川家康も参詣した古社が、平成26年に再建。宝くじやビジネスの新規事業、勝負どきなどにご利益があると崇敬され、多くの参拝客が訪れる。ビルの谷間という立地も目を引く。

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