エキマチ平成史 ~八重洲・京橋~

“東京駅周辺=ビジネス街”だけじゃない。
多彩な商業施設やイベントが生まれ、今や世界的にも感度の高いエリアへ──。
ヨコにもタテにも大きな変貌を遂げた、エキマチエリアの平成を振り返ります。

編集協力=小野 和哉(都恋堂)、篠賀 典子 文=篠原 美帆、福元 駿(都恋堂)、篠賀 典子

■八重洲 元号改定以降の大改革を控えるエリア

 平成中盤に東京駅八重洲口隣接のツインタワー『グラントウキョウ』、『グランルーフ』が相次いで開業。また八重洲仲通りには、多彩な飲食店が軒を連ねる『八重仲ダイニング』がオープンした。平成30年には大型開発に着手。令和4年(2022)にはブルガリホテルや小学校などが同居する超高層ビルが誕生する予定だ。

八重洲年表

平成9年(1997)   山一證券廃業。旧八重洲本社前(現・みずほ証券本店営業部)の株価ボードは現在も著名
平成16年(2004) 東京駅八重洲口~日本橋を結ぶ無料巡回バス「メトロリンク日本橋」開業
平成19年(2007) 東京駅八重洲口にツインタワーの『グラントウキョウ』完成
平成23年(2011) イルミネーション「TOKYO ILLUMILIA」開催スタート
          『八重仲ダイニング(東京建物八重洲ビル)』開業
平成25年(2013) 東京駅八重洲口に「グランルーフ」完成
平成30年(2018) 八重洲口の大型開発着工。
           令和4年(2022)完成予定の超高層ビルに小学校が入居するなど話題に

■京橋 平成後期、商業施設ビル2棟が立て続けに誕生

 これまで主だった大型施設がなかった京橋に大きな変化が表れたのは平成後期。平成25年に緑あふれる『東京スクエアガーデン』、28年には開放的なガレリア空間のある『京橋エドグラン』が開業。平成27年から休館中の『ブリヂストン美術館』が入居する『ミュージアムタワー京橋』は新元号元年となる今年7月に竣工予定だ。

京橋年表

平成7年(1995)  『東京国立近代美術館フィルムセンター(現・国立映画アーカイブ)』リニューアル
平成10年(1998)  第1回「日本橋・京橋美術骨董まつり(現・東京アートアンティーク)」開催
平成25年(2013) 『東京スクエアガーデン』開業
平成27年(2015) 『ブリヂストン美術館』が再開発のため休館(令和2年再開予定)
平成28年(2016) 『京橋エドグラン』開業
平成29年(2017) 「京橋盆踊り」約50年ぶりに復活

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    • 【H23・開業】八重仲ダイニング(東京建物八重洲ビル)
    • 【H23・開業】八重仲ダイニング(東京建物八重洲ビル)

    【H23・開業】八重仲ダイニング(東京建物八重洲ビル)

    再開発着工前には東京建物グループのオフィスが入居していた。(写真提供=東京建物)

    地下2階、地上11階建ての複合ビル。地下の2フロアには厳選された飲食店10店舗が入居。

    • 【H25・開業】グランルーフ

    【H25・開業】グランルーフ

    「光の帆」がモチーフの長さ約230mの大屋根が印象的なデザインアーキテクトは、世界的建築家ヘルムート・ヤーンによる。写真は開業前の様子。(写真提供=ジェイアール東日本ビルディング)

    • 【H25・開業】東京スクエアガーデン
    • 【H25・開業】東京スクエアガーデン

    【H25・開業】東京スクエアガーデン

    低層部には高さ約30m、広さ約3,000㎡の自然豊かな「京橋の丘」が広がっている。(写真提供=東京建物)

    開発前には片倉工業の旧本社ビル、東京大栄ビルなどがあった。

    • 【H28・開業】京橋エドグラン

    【H28・開業】京橋エドグラン

    中央区有形文化財の明治屋京橋ビル(右)の一部を昭和8年(1933)創建当初のまま保存・改修。新築した再開発棟と2棟で構成。(写真提供=日本土地建物)

    • 【懐かしの店】京橋ドンピエール

    【懐かしの店】京橋ドンピエール

    数多くのメディアに取り上げられたフレンチ洋食店。看板メニューのビーフカレーは料理雑誌の東京NO.1にも輝いた。平成25年に閉店。その伝統は「レストラン ドンピエール 銀座本店」に引き継がれている。(写真提供=レストラン ドンピエール 銀座本店)

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