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感性を磨く アートの一歩カール・ヴァルザー《婦人の肖像》1902年 ゴットフリート・ケラー財団(新ビール美術館寄託)

東京ステーションギャラリー・冨田館長がやさしく解説。

アートイメージ1
カール・ヴァルザー《婦人の肖像》1902年 ゴットフリート・ケラー財団(新ビール美術館寄託)

アートは自由を許容する

宗教や神話とは関係がなく、肖像画でもない、主題のはっきりしない人物画。こんな作品はどう見たらいいのでしょう? じつはこの問いに答えはありません。あえて言うなら「自由に見る」ことでしょうか。どんな見方も間違いではないのです。なんなら誤解する自由だってあります。背景に見える牧草地はこの女性の空想だと言う人がいます。なるほど、そういう見方もあるのか! 数学と違って答えは一つではなく、見た人の数だけ正解がある。それがアートの世界です。

初心者はここに注目!

女性のいる空間と木々で囲まれた牧草地との関係は、いったいどうなっているのだろう? このあいまいさが、さまざまな解釈を可能にしている。

「スイス絵画の異才 カール・ヴァルザー 世紀末のくらき残照」
東京ステーションギャラリー
●会期=2026年4月18日(土)~6月21日(日)
●入館料=一般1,800円ほか

冨田館長イメージ1️

冨田 章
雪国新潟で産湯を使い、南国別府で温泉に浸かって育つ。学芸員歴は35年を超え、関わった展覧会は数知れない。近著に『旅する印象派』(東京美術)がある

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