名建築群

エキマチは、多種多様な建築美の宝庫でもある。街とともに歩んできた重厚な建物に、話題のニューカマー。
劇場や美術館に、おなじみのショッピングスポット……。カメラを手に、建築散歩に出かけよう。

取材・文=後藤 久美 撮影=川上 博司・金井塚 太郎・加藤 昌人

    • 〔11〕 THE 重厚

      1896年(明治29)開業の日本銀行旧館は、辰野金吾の設計。1974年に国の重要文化財に指定された。

    • 〔11〕 THE 重厚

      1920年(大正9)に完成、実業家たちの交流拠点であった日本工業倶楽部会館。2003年に建て替えられた。

    • 〔11〕 THE 重厚

      1929年竣工、1998年に重要文化財に指定された三井本館。建築のコンセプトは「壮麗」「品位」「簡素」。

    • 〔11〕 THE 重厚

      1938年竣工の第一生命館。終戦後、マッカーサーの眼鏡にかない、GHQに接収されていた歴史を持つ。

    • 〔11〕 THE 重厚

      戦前、規模の大きさから「東洋一のビル」と称された丸ビル。1999年に解体されるも、低層部にかつての意匠をとどめる。

    〔11〕 THE 重厚

    モダンな建物たちは歴史を語る!

    近代的なビルの間で存在感を放つ、異国情緒漂う重厚な建物たち。その中には、歴史的な出来事の舞台となったものも多数存在する。建築的な価値もさることながら、それぞれのバックグラウンドに注目すれば、その見方が変わるはず。日本の近代化とともにあった、歴史を語る建物たちに会いに行こう。

    • 〔12〕 NEO 建築

      東京国際フォーラムは旧都庁舎を建て替え、1997年に完成。斬新なデザインが光る。

    • 〔12〕 NEO 建築

      2013年に完成。今や東京駅八重洲口側のランドマークとなったグランルーフ。

    • 〔12〕 NEO 建築

      第一生命創立110年の年に建てられた相互館110タワー。初代相互館は辰野金吾による設計。

    • 〔12〕 NEO 建築

      大手町ファーストスクエアは日比谷通りと永代通りの交差点に位置する。青いガラス張りのツインタワー。

    〔12〕 NEO 建築

    斬新な意匠のニューカマーたち

    東京国際フォーラムを先駆けとして、再開発が進むエキマチエリアに続々と増える近未来的な建物たち。ユニークなデザインのものも多いが、あらゆる物や人を受け入れるエキマチの風景には、どれもしっくりなじむ。これからのエキマチのランドマークになるに違いないニューカマー揃いだ。

    • 〔13〕 文化・芸術

      ©ホンマタカシ
      1894年(明治27)建設、1968年に解体された建物を、建築家ジョサイア・コンドルの原設計に則って復元。2010年春に三菱一号館美術館として生まれ変わった。

    • 〔13〕 文化・芸術

      東京ステーションギャラリーでは、レンガ壁の展示室や八角形の廻り階段など、建築にも注目を。

    • 〔13〕 文化・芸術

      写真提供:東宝演劇部
      帝国劇場は1911年(明治44)に開場。渋沢栄一や大倉喜八郎らが携わった日本初の洋式劇場だ。

    〔13〕 文化・芸術

    作品と一緒に建物も鑑賞しよう

    美術館や劇場など様々な文化や芸術を育んできた施設には、それ自体をアートと呼びたくなる美しく壮麗な建物がたくさん。外観はもちろん、内観にも注目したい。ディテールまで工夫を凝らしたデザインに、思わずため息が出ること間違いなし。作品と一緒に、ぜひ建物も鑑賞しよう。

    • 〔14〕 娯楽・生活

      重要文化財の指定を受けた日本橋三越本店。ルネッサンス様式の豪華な意匠が目を引く。

    • 〔14〕 娯楽・生活

      日本橋髙島屋は、昭和初期から現存する百貨店建築の中では日本最大級の規模。重要文化財にも指定されている。

    • 〔14〕 娯楽・生活

      1933年に建築された明治屋京橋ビル。繊細かつ華麗な装飾に、昭和初期の高度な建築技術が窺える。

    • 〔14〕 娯楽・生活

      1965年に開業した東京交通会館。建物の目印である最上階の回転レストランからの眺望は、今も昔も人気。

    • 〔14〕 娯楽・生活

      コレド室町1は2010年に、2・3は2014年にオープン。和をコンセプトにしたデザインが素敵。

    〔14〕 娯楽・生活

    暮らしを豊かにしてくれる見目麗しい商業施設

    人々の生活とともにある百貨店や商業施設。エキマチ界隈には建設当時の姿をそのままとどめる建物も多く、買い物をしながら何気なくその建築美を楽しめるのは、なんとも贅沢。開業時の賑わいを想像しながら、当時に思いを馳せるのも楽しい。もちろん、コレド室町などの新しい建築にも注目だ。

PAGETOP