エキマチの美しき〝日本〟 「路地・高架下」

首都東京の中心に位置するエキマチには「これぞ日本の様式美」と言えるものたちが数多く存在する。
情緒と哀愁にあふれる「渋酒場」、古き良き昭和を感じる「純喫茶」、ホスピタリティとサービス精神に満ちた「無料スポット」、いかなる空間も無駄にしない、という工夫を感じる「路地」や「高架下」。そして細部にまでこだわりぬいた美しき「和グルメ」。
エキマチだからこそ見つけられる日本のストロングポイントを、十分に堪能してみよう。

編集協力=小野 和哉(都恋堂)、松村 美保 取材・文=佐藤 さゆり、増山 かおり、名嘉山 直哉
撮影=丸毛 透、平澤 誠司、竹内 浩務(スタジオダンク)、中川 有紀子

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    神田駅と東京駅の中間で、千代田区と中央区の区境でもあるガード下の「今川小路」。かつて賑わいを見せた飲み屋も今は数軒に。それでも夜にはいくつかの看板に灯がともり、真上を走る電車と相まって絶妙な風景を生み出している。

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    丸の内オアゾと丸の内センタービルの隙間を縫う細道には街灯がない。代わりに足元のフットライトが、仄暗い路地をほんのり照らす。淡いブルーの光が点々と続く光景は、まるでSF映画の中に紛れ込んだような幻想的な世界だ。

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    神田駅の南口から東側を東京駅に向かい、ガード沿いに歩いて神田川を越えると、寂しい雰囲気に。東京駅のすぐ北とは思えない風景だ。

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    有楽町駅から線路沿いを新橋方面に歩くと、もくもくと煙が立ち込めるアーチ状のガード下に行き当たる。『登運とん』や『ふじ』など、老舗モツ焼き店が集まる屋台路地は、人呼んで「けむり横丁」。頭上には新幹線と山手線が往来。

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    有楽町駅の北東側にある「有楽町高架下センター商店会」には、飲み屋やカレー屋など、親しみやすい雰囲気の飲食店が並ぶ。

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    かつて近くにあった龍閑橋から名前を取った「龍閑橋架道橋」。神田駅から南に位置し、駅周辺の賑やかさが途絶え、不思議な静けさに満ちている。

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